レシピ
vol.28 アサリと春野菜の白扇揚げ ごまダレ添え

「アサリと春野菜の白扇揚げ ごまダレ添え」
桜の開花予報が伝えられる時節。旬の魚介としてアサリを選びました。活きの良い大粒の模様のはっきりしたものを求めましょう。春野菜は少しアクがあって苦味、エグ味があり、色は少し淡く初々しさがあります。土の間から野菜が顔をのぞかせた生命力あふれる様子を、白扇揚げ(白妙揚げ)風にしました。火の通りやすいもの、一度火入れをしたものを使い、新しい油で時間をかけず、色をつけずに揚げ、ごまダレでいただきます。
■材料、調味料(4人分)
卵白 | 1個 | |
かたくり粉 | 80g | |
水 | 100ml | |
アサリ | 400g | |
新タマネギ | 2分の1個 | |
ニンジン | 40g | |
タラの芽 | 4本 |
空豆 | 4本 | |
レモン | 1個 | |
味付けのり | 8枚 | |
植物油 | 適量 | |
かたくり粉 | 適量 | (まぶし用) |
酒 | 100ml |
■ごまダレの作り方
1.小鍋に、だし汁…200ml、しょうゆ50ml、みりん…50ml、 かつお節…5gを入れ、一度煮立てて、冷ましてこす。
2.白練りごま…50gを用意し、(1)を少しずつ加えていき、混ぜ合わせる。
3.下ごしらえしたアサリのこし汁を加える。
■下ごしらえ
アサリは、殻同士をすり合わせて汚れを落とし、ボウルに塩分3%の塩水(海水程度)の中に入れ、アルミホイルで覆って暗くし、室温(20度)に2時間置いて砂をはかせる。さらにアサリを洗って真水に5分程浸して、塩気を抜き、鍋に酒2分の1カップを入れて熱し、アサリを入れて煮立たせ、口を開けたらザルに移し、身を取り出し、汁はふきんでこしておく。
■作り方
- 新タマネギは、肉厚なものを選び、皮をむき、2分の1に切り分け小口から扇形に厚さ4mmに切りそろえ、バラさないよう上からつまようじを打って止める。
- ニンジンは、よく洗って皮付きのまま小口から厚さ3㎜に切りそろえる。
- タラの芽は、きれいに掃除し、厚さ3mmに切り、冷水に放ち、シャッキとさせておく。
- 空豆はサヤから出して、甘皮をむいておく。
- 白扇衣は、ボウルで卵白1個を固めに泡立て、水100mlにかたくり粉80gを溶かし、泡立器を使って卵白に少しずつ加える。
- 器にかたくり粉を用意し、下ごしらえしたアサリと、(1)~(4)にかたくり粉をまぶす。順番は、水気のない味付けのりから白扇衣を2回つける(一度漬け、再度繰り返す)。野菜も水気の少ないものから衣に色が付かない程度、透き通ったように揚げる。アサリは最後に揚げる。
- 盛りつけは、奥を高く手前を低く盛り付け、くし型に切りそろえたレモンを添え、銘々皿にごまダレを取り分けていただく。

筆者 室山哲雄さん
昭和43年西日本調理師学校、西日本調理製菓専門学校をそれぞれ設立。
平成18年に学校法人本山学園の理事長・校長に就任。現在に至る
「リビングおかやま」2014年3月29日号掲載