レシピ

VOL.65 春の風情、海鮮三点盛り造り


四季ごよみ 食彩

春の風情、海鮮三点盛り造り

 四方を海に囲まれた日本は新鮮な魚介類に恵まれ、生で味わう刺し身(造り)という調理法が発達しました。そのおいしさを引き立てる脇役のケン(剣)、ツマ(妻)、辛み(山葵=ワサビ)は、魚特有の生臭みを消します。付けじょうゆを添え、包丁の技だけで本当の味と歯触り、透明感のある色合いを得られます。今回は、単品でも十分献立となる近海産の魚を複数配し、春の訪れにふさわしい美しく繊細な取り合せを心掛けました。

■材料(4人分)と調味料

サヨリ 25㎝以上を4尾
甲イカ 1杯
クルマエビ 25㎝以上を4尾
ダイコン 直径7㎝×高さ7㎝
菜の花 1杷
ハマボウフウ(セリ科) 4本
スイゼンジノリ 3㎝角1枚
生ワサビ 1本

■加減しょうゆ(A)

薄口しょうゆ 大さじ3と1/2 A
みりん 小さじ2
カツオ節 1つかみ
レモンの搾り汁 15ml

■作り方

小鍋でAを軽く煮立ててカツオ節を入れ、火を止めてこし、レモンの搾り汁を加え、冷蔵庫で冷ます。

■下ごしらえ

1. サヨリは包丁でウロコを取り、頭は胸ヒレの後ろから真っすぐに切り落とす。
   腹を開いて内臓と黒い腹膜を取り、ていねいに洗い流す。
   腹ビレは包丁の刃先で押さえて抜き取る。大名おろし(上身、下身、中骨の3枚おろし)にして、
   腹骨をすき取る尾の近くに切り込みを入れ、包丁の峰で皮をこそげ取る。

2. 甲イカは、甲を押し出して抜き取る。
   足を持って引っ張り、墨袋をつぶさないよう内臓を身から離し、一度洗って皮をむき、薄皮も取り除いておく。

3. クルマエビは活きたものを使い、水1、酒1を合わせた中で頭と尾だけを赤くゆがき、
   身の部分だけ殻を取り除き、背ワタも抜いておく。

■作り方

  1. ダイコンは菜切り包丁で桂むきにし、幅5㎝に切りそろえ、細い糸状に繊切りにして、冷水に放ち、シャキッとさせておく。
  2. 菜の花は塩を1つまみ入れて鍋でゆがき、オカあげにしておく。
  3. ハマボウフウは長さ5㎝に切りそろえ、軸の切り口に十字に切り込みを入れ、水にさらし、軸が巻いたら水気を切る。
  4. スイゼンジノリは水で戻し、さっとゆがき冷水に落とし、水気を切って適当な大きさに切る。
  5. サヨリは今の時期は大型がおいしく、鮮度が良い下アゴが赤く見えるものを選ぶ。皮目を上にして、斜め細切り、小型の場合は皮目を上にそのまま使う。
  6. 甲イカは水溶き片栗粉を少量加えてゆがけば水分が出にくく、温度が急上昇しにくくなるので柔らかく仕上がる。表側は縦に切り込み、下側は斜めに包丁を入れ、一口大に切ると食べやすく、歯触りもよい。
  7. ワサビは皮を薄く削り、卸し金で葉の方から回しながら粘り気を出して、ふたをしておく。
  8. クルマエビは盛り込む時に塩水か粗塩を少量振ると身が収縮して動くので鮮度を楽しむことができる。
  9. 刺し身皿に3種類の魚、ダイコンのケン、ツマ、辛味を色良く盛り込めば出来上がり。

筆者 室山哲雄さん

昭和43年西日本調理師学校を設立以来、西日本調理製菓専門学校、岡山医療技術専門学校、インターナショナル岡山歯科衛生専門学校、通所介護施設「あいざたっち」をそれぞれ設立。平成18年学校法人本山学園理事長・校長に就任。26年学園長・校長就任。現在に至る

「リビングおかやま」2017年4月29日号掲載

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