レシピ

VOL.64 弥生旬、蕗、筍、蒟蒻、飯蛸の焚き合わせ


四季ごよみ 食彩

弥生旬、蕗、筍、蒟蒻、飯蛸の焚き合わせ
(やよいしゅん、ふき、たけのこ、こんにゃく、いいだこのたきあわせ)

 春弥生、蕗(ふき)は春に芽を〝吹ク〞、冬に黄色い花を咲かす〝冬黄〞の説もあり、筍(たけのこ)は丈(たけ)が髙くなるとの説があります。蒟蒻(こんにゃく)は奈良時代、中国から薬用として伝来し、古い書物には「古迩夜久(こにゃく)」と記され中世以降、音変化したよう。飯蛸(いいだこ)は、胴に米粒状の卵を抱き、足が多いことから多肢の意とした説もあります。これらを別々にたき合わせ春のいぶきを楽しみましょう。

■材料(4人分)と調味料

フキ 2本
タケノコ 中1本
コンニャク 2/3丁
ワカメ(戻したもの) 30g
木の芽 8枝
イイダコ 300g(4杯)
ぬか 片手1杯分
タカの爪 2本

■作り方

フキは長さ4㎝に切りそろえる。Aを小鍋に入れ、フキを加えて煮立て、そのまま冷まして、粉昆布を加えて味を含ませる。

■フキの煮汁

大さじ3 A
薄口しょうゆ 大さじ2
小さじ1/2
粉昆布 小さじ2

■作り方

タケノコの根の方は輪切りにして一口大に切り、穂の方は縦切りで厚さ4㎜の薄切りに。Bでタケノコをたき、ガーゼ袋に入れた削りガツオを一緒に煮た後冷まし煮含ませる。煮汁の一部を小鍋に取り、ワカメを煮て冷ます。

■タケノコの煮汁

だし汁 300ml B
みりん 25ml
薄口しょうゆ 小さじ2.5
小さじ2/5
削りガツオ 10g

■作り方

コンニャクは表面に切り込みを入れ、一口大の好みの形に整え、Cを煮立ててコンニャクを煮含ませ、A、Bからも汁をもらい受け、濃い目に味を付ける。

■コンニャクの煮汁

だし汁 200ml C
薄口しょうゆ 30ml
みりん 30ml

■作り方

イイダコは手頃な大きさにそろえ、鍋にDを取り、おとしぶたをして中火で煮て、足に張りが出た頃、味を調整する。

■イイダコの煮汁

だし汁 300ml D
大さじ2
濃口しょうゆ 大さじ2
みりん 大さじ2

■下ごしらえと作り方

1. フキは葉を除き、長さ10㎝に切り、まな板の上で前後に板ずりして、多目の湯でゆがき、冷水にさらして、
   水の中で皮をむく。

2. タケノコはたっぷりの水とぬかとタカの爪2本を入れてたき、一度冷まし、再びゆがいてぬか臭を抜き、
   冷まして皮をむき約10分水にさらす。

3. コンニャクは丸のまま塩を振り、手で軽くもみ、さっとゆがいておく。

4. イイダコは塩を振り、手でもんでぬめりを出し、水洗して墨袋や目玉、口を取り、
   薄めの番茶を煮た中でさっとゆがき、オカあげにする。

5. ワカメは水に戻し、さっとゆがいて食べやすい大きさに切っておく。

■たき合わせのポイント

  1. たき合わせは、互いの味を引き立てるために、旬の材料を2種類以上用意し、
    おのおのの持ち味を生かしながら別々に煮て、取り合わせる。
  2. 煮汁も残さぬ工夫をして、タスキ掛けに煮汁を加えたり、薄味の加減を考えて、
    濃い残り汁を足したりする。
  3. 色や香り、歯ごたえ、舌触りの感触も必要なので煮過ぎには気を付ける。
  4. それぞれの具材の形も一つの器の中で調和させることもたき合わせの特徴で、妙味を含む。
  5. イイダコは、足、胴が細いので火の通りが良く、みりんを使っているが、
    太い足で時間が掛る場合は砂糖に変えると固くならない。

筆者 室山哲雄さん

昭和43年西日本調理師学校を設立以来、西日本調理製菓専門学校、岡山医療技術専門学校、インターナショナル岡山歯科衛生専門学校、通所介護施設「あいざたっち」をそれぞれ設立。平成18年学校法人本山学園理事長・校長に就任。26年学園長・校長就任。現在に至る

「リビングおかやま」2017年3月25日号掲載

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