特集記事

過去最悪のペースで被害多発中「わたし・うちの親は大丈夫」が 命取り!


被害が後を絶たない特殊詐欺。今年県内では過去最悪のペースで多発しています。
犯罪の手口と対処法を知り、“チーム家族”でブロックしましょう!

過去最悪のペースで被害多発中 知らない電話でお金を要求=特殊詐欺「わたし・うちの親は大丈夫」が 命取り!

被害が後を絶たない特殊詐欺。今年岡山県内では過去最悪のペースで多発しています。
狙われているのは、多くが高齢女性。被害に遭う前に、犯罪の手口と対処法を知り、
“チーム家族”でブロックしましょう!

取材協力/岡山県県民生活部くらし安全安心課

特殊詐欺とは?
電話、メール、ファクスを使って現金などをだまし取る犯罪の総称。振り込め詐欺(オレオレ詐欺、架空請求詐欺、融資保証金詐欺、還付金等詐欺)と、それ以外の特殊詐欺(金融商品等取引詐欺、ギャンブル必勝情報詐欺など)に区分される。岡山県内の被害件数は2013年が149件(被害総額約11億4150万円)、2014年171件(同約8億6580万円)。

昨年同期比で被害件数約1・7倍

県内の被害は、今年上半期(1~6月)で、前年同期比48件増の118件、被害総額も約4億3760万円増の約9億830万円と急増。1億円を超える大口被害も出ており、県と県警は被害多発警報を発令し、注意を呼び掛けています。

背景には①「名義貸しは犯罪、逮捕される」と脅すなど、違法性を信じこませ、周りに相談させないよう仕向ける、②お金を銀行振り込みではなく、手渡しや宅配便で送付させて監視の目を遠ざける、③官公庁や実在の大手企業を名乗り、パンフレットや名刺を用意するなど手口が巧妙化している―などが挙げられます。

「被害に遭うかも」と危機意識を

被害者の約8割が65歳以上で、そのうち女性が約8割と、多くが高齢女性。コツコツ貯めたお金を失うだけでなく、家族から責められ精神的ダメージも受けるといいます。被害者の多くは特殊詐欺という犯罪があることを知りながらひっかかってしまうのも特徴。「わたし・うちの親は大丈夫」ではなく、「被害に遭うかも」と意識を変えることが大切です。

特殊詐欺の被害件数

特殊詐欺の被害件数グラフ

最近の傾向を知っておこう

今年上半期で多発している手口は、名義貸しトラブルと息子かたり。以前は銀行振り込みが主流だった金銭のやり取りは、手渡しが約5割、ゆうパック・宅配便送付が約3割と形態を変えています。犯罪の特徴を知ることが、被害を防ぐための第一歩です。

被害の多い主な特殊詐欺(被害件数の多い順)

①架空請求詐欺

手段▶︎
電話、メール
手口①▶︎
身に覚えがない有料アダルトサイトなどの利用料を請求
キーワード▶︎
「払わないと裁判になる」、「本日中であれば間に合う」
手口②▶︎
未公開株や社債の購入を薦め、興味を示さなかったら「名義を貸してほしい」と要求。後日「名義貸しは犯罪、逮捕される」と脅し、金銭を要求(名義貸しトラブル)
キーワード▶︎
「あなたしか購入できない」「買える人は限られている」「お金を支払えば逮捕されずに済む」

②オレオレ詐欺

手段▶︎
電話
手口▶︎
息子や孫をかたり、会社の損害の埋め合わせや女性関係などのトラブル解決のため現金を要求(息子かたり)するなど
キーワード▶︎
「携帯電話の番号が変わった」、「風邪をひいた」、「声の調子がおかしい」

③金融商品等取引詐欺

手段▶︎
電話、パンフレット送付
手口▶︎
未公開株や社債のパンフレットなどを送りつけ、購入代金を要求
キーワード▶︎
「あなたは選ばれた人」、「必ずもうかる」

④還付金等詐欺

手段▶︎
電話
手口▶︎
「岡山市役所〇〇課です」「倉敷市役所〇〇課です」などと、官公庁の職員をかたり、医療費や税金の還付を口実にATMに向かわせ、携帯電話で誘導し、操作に疎い被害者に現金を振り込ませる
キーワード▶︎
「ハガキが来ていませんか?」「期限がきている」「指示通りに操作して」

〝チーム家族〟でブロック特殊詐欺!心得7カ条

イメージイラスト

心理的に追い込む巧妙で卑劣な特殊詐欺。
万一家族がひっかかっても責めてはいけません。
被害を防ぐため、7つの心得を共有しましょう

1.

常に留守番電話にする

一度電話に出ると相手のペースに引き込まれます。出ないのが最大の防御です。

2.

電話番号が変わったと言われたら、
自分が登録している番号に電話をかけて確認

オレオレ詐欺は本当の息子や孫に電話させない目的で、携帯電話の番号が変わったとウソをつきます。必ず登録している番号に電話をかけるなどして確認しましょう。

3.

犯罪の手口を知る

特殊詐欺には流行があります。県や県警の情報で犯罪の手口を知り、日ごろからイメージしておきましょう。

4.

ゆうパック、宅配便で現金を送れ、は絶対に詐欺!

現金書留以外で現金を送ることは、法律や業者の約款などに違反します。この指示があったら100%特殊詐欺を疑ってください。

5.

家族で合言葉を決めておく

家族しか答えられない合言葉を決めておく。犯人がうまくかわすこともあるので、実際に使えるように日ごろから練習しておくとよいでしょう。

6.

うまいもうけ話、「あなたしか頼めない」といった話に乗らない

もうけ話を簡単に信じてはいけません。知らない人が「あなたしか頼めない」と口にしたら詐欺と思って。どんな状況でも1人で判断してはいけません。

7.

ATMの利用限度額を引き下げる

金融機関で1日あたりの利用限度額を引き下げる手続きをすることで、万一被害に遭っても最小限に食い止めることができます。

「こんな電話に気を付けて」…読者の体験談

年金番号の流出事件があった折り、「岡山県の年金係だ」と電話がありました。電話の男性はいい声で、流ちょうなしゃべり。もっと話したいと思わせる雰囲気でした。しかし、「こんなに素早く役所から電話がかかってくるはずがない」と、違和感を感じて電話を切りました。その後年金の相談窓口に確認したところ「年金関係で直接電話することはない」との答え。それっきり何もなく終わりましたが、話を聞いていたらどうなったことやら…。(倉敷市Oさん・70代女性)

東京にマンションを所有しています。昨年6月に電話があり、東京都の耐震基準に対応していないので、5日以内に対策のため40万円送金してほしいとのことでした。3時間後にほかの人からも同じ内容の電話がかかってきました。管理会社に相談して詐欺だということが分かりました。(倉敷市Mさん・70代女性)

70歳の母が電話に出ると、男性の声で「○○(私の兄の名前)だけど」と言ったそうです。声に違和感を感じた母は「いつもと声が違うけど?」と聞き返したところ電話が切れたそうです。母の場合、兄とよく連絡を取っているので、声の違いに気付きましたが、めったに連絡しておらず、名前を名乗られたら信じてしまうかも…。(倉敷市Fさん・40代女性)

息子が進学以来家を離れているのに「○○くんいますか」といかにも親しげな電話が連日かかってくるようになりました。若い声で男性だったり、女性だったり。ある日たまたま夫が出て、「アメリカに行った」と言うと、以後まったくかかってこなくなりました。(倉敷市Yさん・80代女性)

伊原木知事の特殊詐欺被害防止CM

岡山県では、
伊原木隆太知事が
特殊詐欺被害防止CMで
注意を呼び掛けています

お金を要求されたら
最寄りの警察署か、
右のダイヤルへ

岡山県警察本部 TEL.086(234)0110

岡山県消費生活センター TEL.086(226)0999

消費者ホットライン 局番なしの188(イヤヤ)

「リビングおかやま」「リビングくらしき」2015年9月5号掲載

ページトップ