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負荷を掛けた運動の習慣化で 脳も体もず~っと元気


認知症予防、していますか。
高齢社会に突入し、医療費も膨れ上がり、病気は治療する時代から予防する時代へ変わってきています。

負荷を掛けた運動の習慣化で 脳も体もず~っと元気

認知症予防、していますか。10年後の2025年には認知症患者が全国で700万人を突破すると推定されています(厚生労働省、今年1月発表)。今や避けて通れない認知症の予防に運動の側面から取り組んでいる、健康運動指導士の吉田俊明さんに話を伺いました。(協力:レイスポーツクラブ岡山)

吉田さん

吉田俊明さん

日本体力医学会健康科学アドバイザー。岡山県健康岡山21推進委員、日本オリンピック委員会強化スタッフなどとして活躍中。2013年、「厚生労働大臣感謝状(健康運動指導関係功労者)」を授与

中強度の運動を1日計30分、週3~5回

 高齢社会に突入し、医療費も膨れ上がり、病気は治療する時代から予防する時代へ変わってきています。「予防には、1に運動2に食事、しっかり禁煙、最後にクスリ」と吉田さん。運動は、体力や筋力維持だけでなく、脳の活性化にも大きくかかわっているのだと言います。

 「認知症の中でも多いアルツハイマー型は、初期段階から脳の海馬のダメージが見られます。まず、タンパク質のアミロイドβが分解されずに蓄積され、脳の神経細胞を外から圧迫して壊してしまう、次に壊れた神経細胞にタウという特殊なタンパク質が入り込み、神経原線維という糸くずのようなものになって神経細胞の中から細胞を委縮させてしまうことで発症に至ります」と吉田さん。

 早い人では40歳くらいから脳内にたまり始めるというアミロイドβ。「近年、ネプリライシンという酵素が分解してくれることを、理化学研究所 脳科学総合研究センターの西道隆臣さんが発見しました。このネプリライシンは、定期的な運動で増加すること、1日計30分の中強度の運動(下表参照)を週3~5回実施している人は、アミロイドβの蓄積が少ないことも分かってきています」。

 適度な運動を心掛けてください、とよく言われていますが、「適度とは、自分のできる範囲のことではなく、適度な負荷を掛けること。強度を上げて早く歩く、下げてゆっくり歩くを繰り返したインターバルウオーキングがお薦めです。脳を使うゲーム性のあるものとの組み合わせも効果的」とも。最近では、エクササイズをしながらしりとり、簡単な計算をする「コグニサイズ」(国立長寿医療研究センターが提唱)も注目されています。

 「増加が著しい糖尿病は、認知症リスクをさらに高めるといわれています。若いうちから運動を習慣化することはもちろん、食生活や睡眠の確保、規則正しい日常生活に気を付け、脳の活性化のためにも生涯にわたって楽しめる趣味を持ちましょう」

自分の適度な負荷強度を知ろう

①安静時心拍数(   )回/1分

※10分以上安静状態にした後の1分間の脈波数

②最大心拍数 (   )回/1分

※207-(年齢×0.7)=心拍数の上限値

③予備心拍数 (   )回/1分

※②から①を引いた値

★目標心拍数(   )回/1分=0.6×③+①

※中強度負荷の理想強度60%の場合。
運動後に1分間の心拍数を測り、目標心拍数に近づけるよう、運動の強弱を調整する。
強度70%の場合は、目標心拍数の数値計算で0.6から0.7に変える

Let'sコグニサイズ~3の倍数編~

グループなら、
しりとりも盛り上がります

基本動作をしながらしりとりをします。自分の番の2人前までの単語を合わせて言ってみましょう

※1巡目はピンク、2巡目は紫の吹き出し

Let'sコグニサイズ カラーテープ編

カラーテープ編

マスキングテープなど、色テープで枠を作る。
基本は枠内を歩くが、の線の時は、足を外に出す

1マス目と3マスは、2マス目と4マスはの線の時、足を外に出す

ステップ例

「リビングおかやま」「リビングくらしき」2015年10月10号掲載

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