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英語は世界の扉を開くカギ


〝子どもの英語教育〟どうしようと悩む読者にアドバイス
英語は世界の扉を開くカギ 親子で一緒に育もう 結果をあせらず、長い目で見守って

子どもの英語教育〟どうしようと悩む読者にアドバイス 英語は世界の扉を開くカギ 親子で一緒に育もう 結果をあせらず、長い目で見守って

これからの時代に活躍する子どもたちにとって、必要といわれる英語力。
読者アンケートを実施したところ、どうやって身に付けさせるか悩んでいる方が多いよう。読者からの質問に、ノートルダム清心女子大学福原史子先生から、アドバイスをもらいました。

※アンケートは1/24号「リビングおかやま」「リビングくらしき」で実施

どうなるの?これからの英語教育

文部科学省では、東京五輪が開催される2020年を見据え、小・中・高を通じた新たな英語教育改革を順次実施できるよう検討を進めています。現在、小学5年生から始まる「外国語活動」は3年生から前倒しされ、5年生から正式教科に。小・中・高通じて「読む」「書く」「聞く」「話す」能力を育て、英語を使って何ができるようになるか」という観点で評価される見通しです。

福原史子先生

福原史子先生

ノートルダム清心女子大学 人間生活学部 児童学科の准教授。
子どもたちが楽しく有意義な外国語活動ができるようサポート

発音や会話の上達ばかり気にしないでコミュニケーションを楽しもう

編集部

アンケートでは、「自分自身が英語が苦手なので、わが子には同じような思いをさせたくない」と感じている保護者が多数。「どうやって英語を身に付けさせたらよいか」という質問が多く見受けられました。

福原先生

CDやDVDなどは楽しみながら英語に触れ、耳を育て、興味を持たせる手段の一つとして有効だと思います。しかし、それらをただ聞き流しているだけというのは、あまりお勧めできません。理想は実際にイングリッシュスピーカーと話す経験をさせてあげることです。

発音や語彙を身に付けるだけでなく、相手の口元や目線、表情、身振り手振りを見たり、声色を感じたりしながら話をすることを大切にしてほしいです。言葉は人と人とをつなぐ「コミュニケーションツール」ですから。また、インプットとともにアウトプットする場がなければ、上達しません。海外から来た人に慣れるという点もメリットです。

英語の絵本の読み聞かせもお勧めです。カタカナ英語でも大丈夫。もし、CD付きの本であれば、お母さんが一緒に聞いて発音を真似てみては。子どもはお母さんの真似をするのが大好きです。次第に口にし始めるかもしれません。

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編集部

成長するにつれて、お子さんの英語力や発音が親より良くなって、どう接すればいいかわからない親も多いと聞きます。

福原先生

「発音が上手ね」「これ、英語でどうやって言うの? お母さんにも教えて」などの声を掛けをして、親子で一緒に学んではいかがでしょう。

「英語って楽しい」の気持ちが大切

編集部

最近では、お子さんを英会話スクールに通わせる家庭が増えていますが、何年も通っているけれど、ペラペラにならないと悩んでいる方もいます。

福原先生

お子さんの年齢や英語に触れる時間、家庭環境などによって差はありますが、家庭や学校など日常の生活が日本語の環境で育てていて、週に数回・数時間、英語に触れるだけで英語がペラペラになるというのは難しいでしょう。

ただ、だから意味がないわけではありません。お子さんが少しでも英語に慣れ、「英語って楽しい」と感じたり、外国の文化に興味を持ったりすることに大きな意味があると思います。英語を特別視せず、幼児期の生活経験の一つととらえてみてはどうでしょう。

編集部

英会話スクールを体験させたが、楽しめていない様子。こんなときは?

福原先生

初めて生の英語に触れたとき、「何を言っているかわからないし、怖い」と、怖気づいてしまうお子さんもいます。嫌がっているのに無理やり続けるのもよくありませんが、「(みんなできていることが)何でできないの」といったプレッシャーを与えると、余計萎縮してしまいます。かといって、「うちの子、楽しそうじゃないし、英語の才能がないんだわ」などと英語環境を絶ったりするのはもったいない。友達が楽しそうに話しているのを見たり、ゲームや歌など、ふとしたきっかけで興味を持つようになるかもしれない。しゃべれなくても実はじっと話を聞いていて耳が育っているかもしれない。長い目で見守ってほしいです。

自分の考えをしっかり持ち相手の意見を聞く力を育んで

編集部

子どものうちにどのくらいの英語力を付けておけばよいのでしょうか。

福原先生

子どもの英語教育というと、英語を聞き取り、話せるようになる、検定等に合格することに意識が向かう方も多いですね。何のために身に付けさせるのかをしっかり考えてください。

英語力を付け、将来国際人となってほしいのであれば、まずは自分自身の考えを持ち、それをちゃんと伝える、心を開いて相手の意見に耳を傾ける力を育むのが大切です。それらの力がなければ、いくら高い英語力があっても、国際人とはいえないでしょう。

編集部

日本語がおろそかにならないか、という心配の声も聞かれます。

福原先生

幼児期は日本語の習得において大事な時期です。私はまずは日本語でしっかり親子のコミュニケーションを深めてほしいと考えています。言葉はリンクしています。日本語が豊かになれば、英語の表現も豊かになるでしょう。子どもの可能性は無限です。
「日本語か英語か」の選択ではなく、
「日本語も英語も」を目指したいものです。

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編集部

英語を始める時期は、早い方がいいのでしょうか。

福原先生

五感の鋭敏な幼児期に英語を始めると、耳が育ちやすい、言葉を覚えるなどの効果が高いのは確かです。ただ、「手遅れ」の年齢はないと思っています。自分でやりたいと思う気持ちさえあれば、何歳からでも上達へとつながるでしょう。

「リビングおかやま」「リビングくらしき」2015年2月21日号掲載

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