特集記事

県内でも続々導入 ヘルプマーク ヘルプカードで広がれ、助け合いの輪


「ヘルプマーク」「ヘルプ カード」を知っていますか。

おかやまでつながろうNo.1 県内でも続々導入 ヘルプマーク ヘルプカードで広がれ、助け合いの輪

宮口 治子 さん

 赤地に白い十字とハートのマークが目印。「ヘルプマーク」「ヘルプカード」を知っていますか。岡山県下でも続々と導入されています。県内を中心に普及活動に努めている「ハートエイド」代表の宮口治子さんに話を伺いました。

話を伺ったのは 宮口 治子 さん
「ヘルプマーク」「ヘルプカード」の認知と普及を実現させる会「ハートエイド」代表。HP=http://www.heartaid-okayamaseibu.org

ヘルプマーク

ヘルプマークの裏に、必要な支援や配慮を記入できます

外見では分からない分、つらい思いをしている人の助けになるヘルプマーク

「ヘルプマーク」は、ホルダー型でカバンなどに着用することができます。

「難病や内部障がい、義足の使用、視覚・聴覚障がい、発達障がい、妊娠初期の妊婦ら、外見からは分からなくても周囲からの配慮や助けを必要としている人のためのマークです」と、宮口さん。

ヘルプマークは2012年、自身も人工股関節を入れているという東京都議の女性の提案から始まり、東京都が導入したのが始まり。以降、全国の自治体でも次々と導入されています。また、2020年の東京オリンピック・パラリンピックを見据え、今年7月には日本工業規格(JIS)の案内用図記号に追加。国内統一マークとなり、今後ますますの普及が期待されています。

宮口さんがヘルプマークを知ったきっかけは、手話教室での聴覚障がいの知人との会話から。「通行人の方があいさつをしてくれたのかも知れないけれど、聞こえないので何もできなかった。でも、相手は無視されたと思ったのか、嫌な顔をされ、つらい思いをしたそうです。私にも発達障がいの息子がいて、急に大きな声を出すことなどがあります。何も知らない人は、〝親のしつけが悪い〟としか思わないでしょう。見た目では分かってもらえず苦しんでいる人のために何かないか…そんなときにヘルプマークのことを知りました」とのこと。

そこで昨年7月、障がい児の母親ら12人でボランティア団体「ハートエイド」を設立。イベント参加や市町村への導入の呼びかけなど普及活動を開始。今年1月の浅口市を皮切りに、井原市や総社市など現在、7市2町でヘルプマークが無料配布されています(※岡山県保健福祉部今年9月6日時点)。岡山市でも来年度の導入を目指しています。

しかし、実際には、まだ認知していない人が多いのも実情。

「障がい者のためのマークと思っている方もいらっしゃいますが、難病や内部疾患のある方、妊婦さん、手術後で体調がすぐれない人、認知症の人…と、対象者を限らず、支援を必要とする人なら誰でも装着できます。特定の疾患等を表すマークではなく、自分の病気などの説明を、毎回声に出して説明するストレスも減り、利用者本人も精神的に楽になったとの声も届いています」とも。

「もしも街中や公共の交通機関などでヘルプマークを付けた人を見掛けたら、声を掛けて助けてあげたり、席を譲ってあげたり、温かい目で見守ってほしい」と宮口さん。大人から子どもまで、ヘルプマークが〝誰もが知っているマーク〟になり、自然に助け合いができる社会を目指しています。

ヘルプカードとセットで持てば助け合いがスムーズに

ヘルプマークが目印になるものなら、セットで持っておきたいのがヘルプカード。
氏名や血液型、連絡先、掛かりつけの医療機関や服用している薬、障がいや病気についてなどの内容を記載します。「実際に外出先で発作などが起こり、ヘルプマークに気付いた人が、カバンの中にあるヘルプカードを見て、掛かりつけ医に連絡をしてくれ、事なきを得たなどの事例があります」と宮口さん。助け合いがスムーズになり、本人・家族の心理的負担も減らせます。

現在、ヘルプマークは各自治体が希望する在住者に配布。ヘルプカードのみ導入している自治体もあり、その場合は、カードを入手し、カードホルダーなどに入れてカバンに付けておくなどするとよいでしょう。

利用者の声

『読み書きの困難があり、銀行で書類を書くのが大変です。でもシールに支援してほしいことを書いたヘルプマークを見せると、さりげなく教えてくれてスムーズに手続きできました。しかも大勢のお客さまの中で毎回、自分の障がいを説明しなくてもいいのでストレスが減りました。』

『知的障がいの子どもが迷子になった時、ヘルプマークに気付いてくれた駅員が見守り、助けてあげていた。』

『義足だけど外見上は分からないので電車の優先座席に座っていたら注意されました。ヘルプマークで事情を伝えられ、気が楽になりました。』

ヘルプカードを入手するには

岡山市のヘルプカードは市内福祉事務所・保健センターの窓口に置かれているので、自由に持ち帰ることができます。岡山県のヘルプカードは、岡山県保健福祉部障害福祉課のホームページ(http://www.pref.okayama.jp/page/481002.html)からダウンロード可能です(名刺サイズまたは二つ折り、折りたたみ式タイプ)。

ヘルプカード

岡山市のヘルプカードの外側(左)と内側(右)。二つ折りにすると、カードサイズになります

「リビングおかやま」2017年11月18日号掲載

ページトップ