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季節の恵み 秋刀魚をもっとおいしく食べるコツ!


身が締まって脂がのった旬のサンマ。
目利きのプロ・料理のプロにおいしくいただくコツを聞きました。

季節の恵み 秋刀魚をもっとおいしく食べるコツ!目利きの方法とレシピをプロが伝授

身が締まって脂がのった旬のサンマ。
今年は不漁のニュースも聞こえてきますが、やっぱり秋の食卓には欠かせませんよね。
目利きのプロ・料理のプロにおいしくいただくコツを聞きました。

教えてくれたのは…

小倉さん

岡山中央卸売市場ネット
鮮魚の達人

小倉正之さん

 岡山中央卸売市場水産棟内の小倉商店では、毎朝6時ごろまで、
競りが終わったばかりの新鮮な魚を販売をしています
(日曜、祝日、年末年始は休み。10/21・28、11/11・18、12/9は臨時休市)。
「選び方や食べ方などもお答えしますので、何でも気軽にご質問ください」

 岡山中央卸売市場ネットのHP=http://www.okayama-ichiba.net/では目利きが選んだ食材を購入できます

サンマ目利きのポイント

繁殖に向けて栄養をたっぷり蓄えた
この時期のサンマは、脂のり抜群

 サンマは日本各地から、アメリカ西海岸に至る北太平洋まで広く生息する魚で、寿命は約1年。季節によって生息域を移動していく、回遊魚です。

 日本の食卓に上るサンマは、日本の沖合で生まれ、黒潮に乗って北上しながら、繁殖に備えて栄養を蓄えていきます。

 新サンマ(今年水揚げされたサンマ)が市場に出回るのは、例年8月から11月にかけて。中でも9月から10月に北海道東沖から三陸沖にかけて水揚げされるサンマは、北の海でたっぷり栄養を蓄え、脂ののりも抜群です。11月ぐらいになると産卵のため、千葉県銚子沖から外房、紀州沖へ南下。徐々に脂が抜け、やせていきます。

 塩焼きの香ばしい香りは、自らの脂でいぶされたことによるもの。香りの面でも、脂はおいしさの決め手なんです。

鮮度のよいサンマは各部位の鮮やかさが違う

 おいしいサンマを手に入れるには、〝太りがいいもの〟を選ぶこと。頭の後ろあたりから背びれにかけて、盛り上がっているものは脂がしっかりついている証拠です。ずんぐりとして頭が小さく見えるものを選ぶと良いでしょう。

 また鮮度も大切なポイント。目が澄んでいること、くちばしの色や尾びれの模様がはっきりしていることなどが鮮度の目安です。

 冷凍や養殖技術の発達で1年中食べられる魚も多いですが、やはり天然ものの旬のおいしさは格別。自然の摂理に合わせて獲れる季節の恵みをいただく―その醍醐味(だいごみ)を存分に味わえるのがサンマなのです。

おいしく新鮮なサンマを選ぶ目利きのポイント

□頭の後ろから背びれにかけて、こんもりと盛り上がっている
□くちばしが黄色い(鮮度が落ちてくると白っぽくなる)
□肛門が締まっている(鮮度が落ちると開いてくる)
□目が澄んでいる
□尾びれの模様がくっきりしている(鮮度が落ちると模様がぼやけてくる)

今年のサンマはなぜ高い? 漁獲量がピーク時の半分以下に激減

 スーパーなどでは例年1尾100円前後で売られるサンマですが、今年は1尾150円前後に値上がりしています。

 理由は漁獲量が激減していること。昨年あたりから、ピーク時の半分以下になっています。背景の一つに、中国や台湾でサンマの需要が急増していることが挙げられます。サンマが日本付近に南下してくる前の、「公海」という海域で、外国の船による大規模な漁が行われているのです。また、温暖化の影響で個体数自体が減っているということもあります。

 資源保護の観点から乱獲を防ぐ国際的なルールを定めようという動きもありますが、まだ各国の間で折り合いがついていないのが現状。今後もこのような状況が続けば、サンマの価格はさらに上昇していくかもしれません。

旬の秋刀魚でもうひと品!簡単アレンジレシピ

料理研究家の政木信昭さんに教えてもらいました

政木さん

政木信昭の
クッキングスクール校長

政木信昭さん

 サンマをはじめとする青魚には、生活習慣病を予防する、優れた不飽和脂肪酸DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)が多く含まれています。高血圧、高コレステロールの方、妊娠中の女性や乳幼児にもお薦め。また近年、認知症を予防するとの研究結果もあります。

 定番の塩焼きは、脂のうまみを逃がさないように焼くことがポイント。飾り包丁は入れず、丸ごと焼きます。塩をするのは焼く30分ほど前に。高めの位置(魚から約30cm上)から手首にスナップを利かせて、全体にむらなくふりかけます。焼き塩を使うと、よりおいしく仕上がりますよ。

プロフィール

料理研究家・土井勝に師事。新聞社主催の料理教室などで講師を勤め、平成10年岡山市内に政木クッキングスクールを開設。料理教室講師歴42年。料理の魅力・素材の力・食育の普及指導に努める。
HP=http://www.cookingschool.co.jp/

秋刀魚の香り茶漬け

秋刀魚の香り茶漬け

共焼きにして、香りとほろ苦さを楽しむ
大人の一品

煎茶をほうじ茶や番茶に代えてもおいしい♪

材 料4人分

サンマ・・・・・・・・・・2尾
梅干し・・・・・・・・・・適量
三つ葉・・・・・・・・・・適量
もみのり・・・・・・・・適量

白ごま・・・・・・・・・・適量
ご飯・・・・・・・・・・・・茶碗4杯
煎茶・・・・・・・・・・・・適量

作り方

①サンマは頭を落とし、腹を開いて(ワタはとっておく)水洗いし、三枚におろす。腹骨を包丁ですくい取り、塩少々をふり、片身を4切れに切る。
②ワタをペースト状になるまで包丁でたたき、サンマの身の方に塗って、焼き色がつくまで焼く。
③ご飯にサンマ、梅干し、三つ葉、もみのり、白ごまを載せ、熱いお茶をかけていただく。

秋刀魚のサラダ

秋刀魚のサラダ

サッとあぶって梅ドレッシングでどうぞ

材 料4人分

サンマ(刺し身用)・・・2尾
塩・・・・・・・・・・・・・・・・・少々
玉ねぎ・・・・・・・・・・・・・1/4個
みょうが・・・・・・・・・・・2個
ニンジン・・・・・・・・・・・少々
大葉・・・・・・・・・・・・・・・4枚
レタス・・・・・・・・・・・・・2枚
プチトマト・・・・・・・・・2、3個

梅ドレッシング
すりおろし玉ねぎ・・・大さじ1
酢・・・・・・・・・・・・・・・・・大さじ1
エクストラバージンオリーブ
オイル・・・・・・・・・・大さじ3~4
塩・コショウ・・・・・・・・各少々
梅干し(大)・・・・・・・・・1/2個

作り方

①サンマは頭を落とし、腹を開いて水洗いし、三枚におろす。腹骨をすくい取り、片身を4切れに切る。
②フライパンを熱し、サンマに少し塩をふって皮側をサッと焼き、クッキングペーパーに取る。
③玉ねぎ・みょうがは薄切り、ニンジン、大葉は千切り、レタスは食べやすくちぎり、氷水にさらす。プチトマトは半分に切っておく。
④梅ドレッシングの材料をボールに合わせ、よくかき混ぜる。
⑤野菜の水気を取り、器に盛って、サンマを盛り添え、ドレッシングをかける。

おろし方のコツ

おろし方のコツ手順1

まず頭を切り落として、身を引きながらワタを抜きます。その後、腹を開いて、水洗いし、血合いを手早く洗います。

おろし方のコツ手順2

サンマやキス、サヨリなど長い魚をさばくときは、頭の側から一気に尾まで包丁を入れる「大名おろし」にします。中骨に沿って包丁を入れ、ゆっくり動かしていきます。

おろし方のコツ手順3

片身をおろしたら、裏返して、頭の側を右、尾を左に向くように置き、同じように中骨に沿って包丁を入れていきます。

おろし方のコツ手順3-2

腹骨は包丁で、すくい取るように切り落とします。

おろし方のコツ手順4

「リビングおかやま」「リビングくらしき」2015年10月17号掲載

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