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吉備路を歩いて魅力再発見!


今からウオーミングアップを来年3月15日(日)第1回「吉備路の山全山縦走大会」
ファミリーから上級者まで〝里山登り〟を楽しめる新コース

今からウオーミングアップを 来年3月15日(日)第1回「吉備路の山全山縦走大会」

ファミリーから上級者まで〝里山登り〟を楽しめる新コース 吉備路を歩いて魅力再発見!

自然や眺望を楽しみながら、体幹や足腰が鍛えられる里山登り。初心者からベテランまで体力に合わせて楽しめるコースがこのほど出来ました。そのコースを使って来年3月、「吉備路の山全山縦走大会」が開かれます。実行委員長で、日本勤労者山岳連盟顧問の守屋益男さんに、コースの見所や、里山登りの魅力について話を伺いました。

守屋益男さん

守屋 益男さん

日本勤労者山岳連盟顧問(前会長)、M山岳図書館長。1935年岡山市生まれ。
中四国の山をはじめ日本百名山すべてを登頂。
ヨーロッパアルプスをはじめ、キリマンジャロ、アララット山、エルブルース山など世界中の山を登頂。
1994年には天山・カシカール峰へ登山隊総隊長として参加、6人が初登頂を果たす。
著書には「岡山の山やま」や「岡山の山百選」など多数。
東京・岡山の登山詳細図を数多く作成している。

■2枚の地図を眺め…

吉備路の山全山縦走図表紙イメージ

第1回「吉備路の山全山縦走大会」発起人の守屋さんは、登山歴55年。79歳になった今でも地図作りのために1週間に1度は山へ。

「このペースで登山すると体の調子が良いです」と守屋さん。継続の秘けつは「無理をせずに、適度に続けること。〝今度は、あそこに見える山に登ってみよう。次は違うコースでも登ってみよう〟という未知なるものへの探究心を失わないこと」と話します。

平成7年、60歳で電力会社を退職した守屋さんは、登山入門講座の講師を経て、「登山詳細図」作成をライフワークとしてきました。ミシュランガイドで三ツ星に選ばれた東京の「高尾山」をはじめ、岡山の「熊山」や「龍ノ口・金山」「福山」など、これまでに作成した詳細図は19点にも及びます。「忘れられつつある古道など細かなルートも一つずつ、ロードメジャー(回転式距離計)で丹念に計測しながら歩きます」と守屋さん。時には、鎌やのこぎり持参で、藪こぎしながら、古道を整備することもあると言います。

守屋さんの作る詳細図の多くが1万2500分の1の縮尺を採用。5万分の1や2万5000分の1といった一般的な登山地図よりも細部まで書き込まれ、登山愛好家から高い評価を得て、中でも「高尾山登山詳細図」は3万部を売ったという人気ぶりです。

「全山縦走大会」の構想が生まれたのは、昨年1月のこと。22年6月に作成した「鬼ノ城山塊登山詳細図」と、講座受講生である成友博さんが作成、守屋さん監修の「吉備路の山登山詳細図」の2枚の地図を眺めるうちに、コースの全体像がひらめいたと言います。11月中旬には、2枚を合わせて鬼ノ城から吉備中山までの縦走ルートを紹介した「吉備路の山全山縦走図」(写真)が完成しました。

■初めて自分で歩いたコースが“新記録”

吉備路の山全山縦走図

完成した「吉備路の山全山縦走図」はオールカラーで、雨にぬれても破れにくい紙を使用してある
(左は、これまでに守屋さんが手掛けた詳細図の一部)

ロードメジャーを持つ守屋さん

「こうやってロードメジャー片手に山道を歩くんですよ」と説明してくれた守屋さん

守屋さんは会社勤めの傍ら、日本百名山をはじめ、世界中の山々を次々に登頂した経歴の持ち主です。

しかし、故郷・岡山の山々に目を向けたきっかけは、妻・美里さんの何気ない一言。約40年前に行った本宮高倉山(岡山市と赤磐市の間)への家族登山でのこと。「小さな子ども3人を連れて、道に迷ってしまい“薮こぎ”しながらようやく降りて来られた。途中、子どもたちが泣き出してしまって…」と守屋さん。

その時、「遠くの山ばっかりで、地元の山のことを知らない」と言う美里さんの言葉に触発され、「岡山の山やま」というガイドブックをはじめ、地元の登山本を次々と執筆。さらに、「登山口もコースも数多くあるのに、本の中では限られたコースしか紹介できない。全てのコースを登山者に紹介したい」という思いから、登山詳細図を手掛けるようになったと話します。

大会当日は、全山縦走コースを2回完歩して委嘱状を得たスタッフ約100人がコース上で誘導。標識を130枚作り、コース上に設置し、参加者の安全を確保します。

「初めて自分で歩いたコースは、それだけで〝新記録〟です。登り切った達成感を感じられると、喜びが大きいですよ」

「約35kmの全山縦走コースは、日の出から日没まで12時間程度で歩けます。初心者の方は事前に地図を購入して、よくコースを勉強しておくことと、足ならしをしておくこと。途中、眺望の良い所や史跡、神社仏閣を巡ることができます。春の登山を楽しみながら、吉備路の良さを発見してみてください」と守屋さんは話します。

■大会4コースの紹介

大会は「短縮Aコース」、「短縮Bコース」、「短縮Cコース」の3コースに約4kmを合わせた「全山縦走コース」の全4コース。出発は、ともにJR吉備線・服部駅前を午前6時にスタートします。

Aコースアイコン

Aコース(18km)」は、服部駅から鬼ノ城、足守までを巡る国指定史跡・鬼ノ城周辺を歩き尽くすコースで、吉備平野を見下ろす眺望の良さに加え、洞窟「鬼の差し上げ岩」や「温羅(うら)遺跡」、江戸時代の町並みが残る「足守地区」などが見所で、初心者やファミリー向け。

Bコースアイコン

Bコース(24km)」は、Aコースに加えて、龍泉寺から備中高松最上稲荷の奥の院、龍王山を巡り、高松稲荷グラウンドが終点。終点近くには、「稲荷山健康センター」があり、希望者には入浴割引券を配布。また、入浴した人は、備中高松駅前または岡山駅西口までの無料バスが利用できます。

Cコースアイコン

 「Cコース(31km)」は、神崎農園の前を通り三光山へ。鬼城山から龍王山までこの日歩いてきた山並みが一望できる太平山を通過し、吉備津彦神社までのコース。神崎農園では、スパイシーな味付けのコンニャク唐揚げ(1本100円)で一服を。

全山縦走コースアイコン

全山縦走コース(35km)」は、吉備津彦神社からさらに、吉備中山茶臼山古墳、吉備津神社の廻廊(かいろう)を抜けて、終点の吉備津神社駐車場へ。

★「吉備路の山全山縦走大会」実施概要

【日 時】 2015年3月15日(日)午前5時30分受け付け開始、6時スタート(雨天決行)

【コース】 全山縦走コース(35km)JR吉備線服部駅〜鬼ノ城〜高松龍王山〜大平山〜吉備中山〜吉備津神社と、短縮A(18km)・短縮B(24km)・短縮C(31km)の4コース
【参加費】 全コースとも1人1000円(参加証、完歩証明書、スポーツ傷害保険料込み)
【主 催】 「吉備路の山全山縦走大会」実行委員会
【後 援】 岡山県、岡山県教育委員会、岡山リビング新聞社など
【締切り】 2015年2月13日(金)
【問合せ】 TEL.086(276)1822「吉備路の山全山縦走大会」実行委員会、TEL.090(4897)8142守屋さん
〈申し込み方法〉
岡山駅や倉敷駅などJR線各駅や地域の公民館、登山用品店などに設置してある「所定の用紙」に必要事項(住所・氏名・年齢・性別・電話番号・参加種目・誓約書署名捺印)を記入の上、郵便振替で申し込み(手数料が別途必要)。
または、ホームページ(http://kibi35kjuso.web.fc2.com)からも手続き可。
<注意事項>
  • ●スタート地点に駐車場はありません
  • ●この大会はタイムを競う競技ではありません
  • ●払込取扱票が「申込書」となっているので、必要事項を記入し、参加料を払い込めば受け付けが完了。後日、参加証が郵送されます
  • ●小・中学生だけでの参加は不可
  • ●18歳未満(高校生以下)の場合、誓約書に保護者の署名・捺印が必要です
  • ●天変地異など不可抗力で大会が中止になった場合、参加料の返金はできません

■当日の服装と装備

〈服装〉
春の里山歩きにふさわしい服装、登山靴、雨具(カッパ、上下セパレートタイプが望ましい)、帽子

〈装備〉
弁当(行動食)、非常食、飲み物、ヘッドランプ、 コンパス(方位磁石)、「吉備路の山全山縦走図」(地図は各自購入のこと)、参加証、ストック(あれば)

■「吉備路の山全山縦走図」(発行・吉備人出版、定価は1冊400円、税別)は県内の主要書店のほか、ネットでも販売されています

「リビングおかやま」「リビングくらしき」2014年12月6日号掲載

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