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「マイナス金利」でどうなる?今の暮らし


今後の見通しは? 家計を守るにはどうすれば?

◯ローンの引き下げ ×預貯金金利の引き下げ 家計への影響じわり「マイナス金利」でどうなる?今の暮らし

メリット・デメリットまとめ

日銀が初の「マイナス金利」を導入して1カ月。当初の見込み以上に家計への影響が広がっています。住宅ローンの金利が下がるプラス要素もある半面、預貯金金利が下落するなどマイナス面も。今後の見通しは? 家計を守るにはどうすれば?
〝家計のプロ〟寺岡明子さんに聞きました。

寺岡明子さん
CFP®認定/一級ファイナンシャルプランニング技能士。生命保険の見直し、住宅ローンに詳しい。ファイナンシャルプランナーズオフィスWakuWaku所属

マイナス金利政策って?

今年2月、日本で初めて日銀が導入。民間の銀行が日銀に持つ当座預金(約260兆円)の一部にマイナスの金利(年0.1%)を課す政策。民間の銀行は日銀に預金すると金利を「支払う」ことになるため、企業への貸し出しに回すなどの効果を狙ったもの。

預貯金は減らないので冷静に行動を

「マイナス金利政策」は、民間の銀行と日銀との取り決めで「私たちの預金の金利がマイナスになることはありません」と寺岡さん。その上で、「現金を金庫で保管する〝たんす預金〟は盗難のリスクが大きい」と注意を呼び掛けています。

銀行預金も貯蓄型保険もメリット薄に

マイナス金利政策のメリットは、各種ローンの金利が低下すること。すでに、中国銀行やトマト銀行でも、住宅ローンの金利引き下げがスタート。「自動車や教育ローンなどの金利も下がる見通し」と寺岡さん。ただ、ローンの金利が下がる分、銀行の収益もダウンするので、「ATM利用時などの手数料がアップする可能性がある」と指摘します。

マイナス金利導入後、民間の銀行も続々と預貯金金利を引き下げています。メガバンクに続き、地方銀行も、多くが年0.001%と過去最低の水準に。生命保険会社にも影響が出ており、「終身・学資保険など貯蓄性のある保険は保険料がアップする公算が大きいです」と寺岡さん。

生活設計の見直しを

このような状況の中、投資信託や株に興味を持つ人も。「慣れない人が慌てて投資信託や株を始めるのは危険。まずは生活設計を見直すなど家計の意識改革を」と寺岡さんはアドバイスします。

長いスパンで家計をチェック!

キャッシュフロー表の書き方(見本)

家計の意識を改革するには何をすればいいのでしょう。寺岡さんが薦めるのは、20~30年で家計を捉える「キャッシュフロー表」(右表)の作成です。年単位で支出と収入を書き出し、トータルで生涯の貯蓄残高を見て大きく下回る方は改善が必要。保険や住宅ローンを見直すことで1000万円の差が出ることも。

「日本FP協会」のHP=http://www.jafp.or.jp
/know/fp/sheet/
から無料でダウンロードできますが、作成には専門知識が必要。ファイナンシャルプランナーなどに相談を。

マイナス金利でマル特情報

①百貨店「友の会」

高利率で会員が増えている百貨店「友の会」。天満屋岡山店では、2月の新規申し込みが前年比1.7倍。5000円と1万円の積み立てコース(12カ月)があり、 満期時にそれぞれ0.5カ月分を上乗せした「買い物カード」が受け取れます。天満屋グループで使用可能。5月末まで「天満屋カード」会員限定で満期時に更に0.5カ月分のポイントを付与するキャンペーン中。

寺岡さんアドバイス!

「普段から百貨店を利用する方にはメリットがあります。使用する場合は計画的に」

②住宅ローンの借り換え

ローンの借り換えで金利負担が減る場合もあります。目安といわれるのは①返済金が1000万円以上②返済期間が10年以上残っている③契約時の金利と今の金利とが1%以上の差がある―の3条件がそろっていること。

寺岡さんアドバイス!

「多額の借り換え手数料が発生します。お得なのかどうか新規に借り入れる銀行で相談を」

「リビングおかやま」2016年3月19日号掲載

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